|
知ってるヒトは知っている昭和の風俗を紹介する趣味誌に日曜研究家という季刊誌があります。中には駄菓子のことはもちろん、給食、懐かしのおもちゃ、昔の遊び、コレクションなど、昭和の時代に子供だったヒトには体験したことのある日常が緻密に紹介されています。(扶桑社発行:第13号は平成11年(1999)10月20日発売)そんな日曜研究家の編集長(兼主筆兼社長)の串間努さんが8月に自身のガムサヤコレクションと友人の缶コレクションの展示会で名古屋に来ました。駄菓子メーカーの取材なども誌面で展開されている串間さんを紹介します。
■串間努(くしまつとむ) 日曜研究社 主筆・社長
昭和38年、千葉市生まれ。
学童文化研究家、商品文化年表家。 高校1年の時、ビックリハウス誌エンピツ賞受賞作家になる。スーパーの店員、バス車掌を経て、医療業界誌編集者に。かたわら、昭和B級文化の記録を思い立ち、ミニコミ誌を発行。現在、著者、発行者、営業マンの出版の三位一体説を唱え、日曜研究社を営業中。趣味は純喫茶めぐり、戦前を求める散歩、ガロ、ムードミュージック、少年ナイフ、粘土細工、紙くず集め。 著書に「まぼろし小学校」、「まぼろし万国博覧会」(小学館)、「ザ・おかし」「ザ・ジュース大図鑑」(共著/扶桑社)、「子供の大科学」(光文社)などがある。《小学館「まぼろし万国博覧会」著者略歴参考》
「僕が興味があるモノというとまず『ようかいケムリ』ですね。指にネバネバの薬をつけてこすると煙がムニュムニュと出るヤツ。それから、これはなかなか知ってるヒトが少ないんですけど、『試験管ゼリー』というのがありまして、『試験管ジュース』って言うヒトもいるのかな。上が輪ゴムのフタでとめてあるプラスチックの試験管がありまして、大・小あるんですが、その中にはオレンジ色やピンク色のゲル状のモノが入っているんです。それで食べ方としては竹串がありまして、それがくじで、引いて赤いのがついていると当たりなんです。当たると長いほうの試験管がもらえるんです。外れると小さいほうです。その竹串を試験管の中に突っ込んでは先に少しだけ付着するモノを食べるんです。だから非常に長持ちするんですよ。なかなか食べ終わらないんで、いやになってきたら試験管の先を歯でガリッと割って吸うんです。口にプラスチックの破片も入るんですけどね。味としてはすっぱいような甘いかんじなんですよ。ある駄菓子屋のおばちゃんに聞いたところ、それはお米の粉と酢かなにかを混ぜたモノらしいです。これは本当に知ってるヒトが少ないし、メーカーも倒産しちゃっててわからないですね。昭和47、8年頃まではあったと思います。それから、赤胴鈴の介とか鍾馗さまの絵が描いてあったB5版が2倍くらい縦に伸びたかんじの紙で、裏にニッキの味が塗ってあったモノですね。それを食べては紙を吐き出すといったいわゆる『ニッキ紙』ですね。これも昭和50年代までは確かあったはずですけど。最後のほうはピンク色で桃太郎さんの絵が描いてあった箱だったと思うんですけど、これもメーカーさんがなくなっちゃったみたいですね。ハッカ紙もあったみたいです。雑誌でも以前調べたことがあるんですが、北海道の人はハッカ紙だったらしいです。今度、ニッキの栽培分布状況を日本地図におこしてみようかと考えているんです。
西日本はニッキのお菓子が多いみたいですね。九州にはニッキ水やベビーコーラがありますが、うちのほう(千葉)ではニッキ水やみかん水なんて全然売ってませんでしたよ。ねじると炭酸が出るポリドリンクは知ってますか?この間、群馬に取材に行ってきたんですけど、ネジがついていてその中に重曹が入っているんです。それをねじると、ねじの先にトゲが付いていて、ポリドリンクの中に膜があってそこを破って飲み物が炭酸ジュースになるんです。これなんか凝ってますよね。名古屋では円頓寺の商店街とか地球ごまの取材に来たことがあります。」
|