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キャラメル横丁 -> 突撃メーカーさんPart2 <第1回>マルイ製菓

マルイ製菓

名古屋市中村区塩池町2-10-16
犬飼社長
有限会社マルイ製菓は、先代がラムネ菓子メーカーに奉公し、昭和15年ころ独立してスタート。昭和30年ころ会社を設立。現在はラムネ菓子と餅菓子を中心にした駄菓子の製造メーカーです。社長の犬飼さんにお伺いしました。

代表的な商品(左から)
おこづかいらーめん/つぶっこボトルラムネ/花だんご

●クッピーそっくりのビッキーラムネ

 うちは戦前からあって、戦中はノシイカみたいなものも作ってました。カクダイ製菓の先代にラムネ菓子作りを紹介したのはうちのオヤジだよ。カクダイさんはその後、思いきった量産体制で名古屋の地域から全国にクッピーラムネを広めたよね。
 昭和36年頃にはうちも対抗してピッキーラムネっていう商品を作っていたんだ。クッピーラムネによく似たつくりで袋詰めで絵柄もよく似てた。ただブタのキャラクターにして名前もピッキー。もうやめちゃったけど、今だったら問題になるよね。
 チョコの当てもんなんかもやってたんだけど、

一番のピークは昭和40年頃だったな。あの頃は箱詰め専門の人を雇って、作ればそのまま売れた。
 現在、ウチで作っている駄菓子は、つぶっこボトルラムネ(写真)、バラエティラムネ、おこづかいらーめん、花だんご、きなこ餅、クロちゃんパイプチョコ(下写真)、スイート水飴(下写真)など7点ほど。花だんごなどは北海道限定のお盆菓子として、お盆の時期だけ北海道で販売します。北海道ではだんごやフローレット(くだもののかたちをしたお菓子)がお盆には欠かせないようですね。


●ラムネってどうやって作るんだろ?

 今は主原料はコーンスターチ。従来はほとんど馬鈴薯のデンプンだったんだけど、コーンスターチに変わりました。コーンスターチと粉糖と、酸味を出すためにクエン酸、水に溶かした食用のアラビヤのりを撹拌機でまぜて、ちょっとしっとりした粉の段階で型抜き(プレス)して乾燥させるとでき上がりです。
 名古屋の場合は型もんはあまりやってなかったけど、大阪はいろんな型があったね。ラムネだけの当てもんもあったくらいだから。お城のかたちをしたものとか。ラムネ菓子によく似たものでコンパ菓子というのもあった。
 味はラムネ菓子と同じ様な味だけど、ずっと固くて、おそらく材料は同じで配分が違うんだろう。コンパ菓子は祭の露店で型抜きに使ってたやつと思えばいい。溝の浅いのと深いのがあってなかなかきれいに型が抜けないようにしてたんだ。うまく抜けたら景品が出るというのをテキ屋さんでやっていた。数年前までは作っているメーカーがあったな。
 うちはコンパ菓子はやったことないけど。これは明治製菓の錠剤のようなラムネ菓子ともまた違う。うちらが昔から作っているラムネ菓子は、型抜きやって乾燥という工程がものすごく手間がかかるんだ。それを薬なんかに使う錠剤機という機械をラムネ菓子に応用して大阪がやりかけた。大量生産できるからね。カバヤのジューCなんかもそう。だから大手メーカーは錠剤(タブレット)なんだよ。
 カクダイ製菓みたいな戦前からの本当のラムネ菓子をやっているのが、この名古屋の地区と、そのほか一部だね。

●ラムネもみかんにゃかなわない

 ラムネ菓子はみかんの産地では売れなかった。静岡とか四国とか。ラムネ菓子は酸味のものだったんで、みかんが身近にあるところではあえてラムネ菓子を食べる習慣がなかったんだ。戦前からラムネ菓子には酸を入れていた。ラムネ菓子は酸っぱいものだからね。甘いだけで出してた商品じゃない。今は全然関係ないけれど、あの頃はお菓子全体が果物の代わりだったんだ。果物が豊作だと今年は菓子が売れないと言っていたもんだ。

●ラムネ菓子を溶かして飲んじゃいけないよ

 飲むラムネがいつごろからあったか知らないけど、ラムネとラムネ菓子はまったく別ものだよ。ラムネ菓子を水で溶かした人がいるけど、ラムネ菓子はコーンスターチでうどん粉みたいなもんだからどろどろが水の中に残っちゃう。粉末ジュースと違って溶けないんだ。粉末ジュースはブドウ糖とか溶けるものばかりで作られているから溶ける。菓子が先ということはないから、飲むラムネがあって、あの炭酸の味に似ていたからラムネ菓子って名前がついたんだろうね。

●パイプチョコの変遷

 もともと、クロちゃんパイプチョコはウチで製造していたんですが、別のメーカー(K製菓)がやりたいということで、製造機械ごと預けて生産していたんですね。
 その会社が数年前に稼業を辞めることになりまして、またウチに機械を戻してクロちゃんパイプチョコをマルイ製菓製造で作り始めました。
 以前は箱の中にバラで売っていたのですが、現在は駄菓子も内容表示やバーコード、リサイクルの表示に賞味期限などいろいろな表示を入れなければならないので、その時点で個包装の袋詰めになりました。
 クロちゃんパイプチョコの中身はチョコといっても、チョコ味の水飴ですから、一般のチョコ駄菓子と違ってフルシーズン販売ができます。今、パイプチョコを作っているのは、全国でもウチともう1軒の名古屋にある2メーカーくらいだと思いますよ。


 K製菓で以前作っていたスイート水飴も、容器は違っても作る工程や機械がほとんど一緒なので、ウチで継続生産しています。前はイチゴ、青リンゴ、ブドウ、オレンジの4色(味)でしたが、ウチが作り始める時にレモンを増やしました。彩りがカラフルになりましたでしょ?まあ、5色あるほうが卸す時に分けて売りやすいからなんですが(笑)。

●駄菓子業界の悩み

 駄菓子メーカーがひとつ廃業しちゃうと、とたんにそこで作っていた商品が市場から無くなってしまう、ということはこの業界ではわりとよくあることなんです。1商品1メーカーみたいなこともありますから。それでいて、特殊な充填機などがないと作れないような駄菓子が多い。だから機械をひきとって他のメーカーが継続して作るなんてことも少なくないんです。
 また新商品を作るのもなかなか難しい。大規模な経営体制を持っているメーカーさんならできますが、小規模な駄菓子メーカーでは、先代からずっと同じ駄菓子だけを作り続けているなんてことがザラですね。20円や30円の単価では、新しい商品を作るための設備投資や研究のお金や時間がないんですよ。それが一般菓子のメーカーとは違う駄菓子業界の問題点ですね。

----以前、取材に伺ったのが5年以上前、キャラメル横丁スタート第1弾のメーカー取材でした。歳月が流れても、駄菓子業界の課題はやっぱり残っているようです。小売店としての駄菓子屋はどんどん減り、大手流通店では量産駄菓子しか扱ってもらえない。駄菓子ブームと呼ばれる中で、姿を消していく駄菓子もあるようです・・・・。(再取材 2004.1.16)



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